ビジネス徒然草-2

定例業務に加えて、日々のビジネスの徒然に・・・

社会に出て企業に就職。マーケティング・スタッフとして第一歩を踏み出した。ビジネス・スタッフはどうあるべきかを日々教えてくれた先輩諸氏や上司に恵まれて、多くの学びを得た時であった。思えば1970年代のこと。

その日々の一コマとして特に心に残っていることがある。自分の考えや仮説を他者に説明する際に、どうしても饒舌な話になってしまい、まとめをつくる際にも、文章量の多いシートを何枚も(当時は手書きで)作成していると、上司から「言いたいことは1枚のシートにまとめなさい」と、いつも指摘をされていた。今思えば「企画書は1枚のまとめがポイント」という、自分自身のプランニングの基本スタイルが出来ていったことに感謝している。

言いたいことがたくさんあっても、全体を見直してみると、幾つかに絞って考えられるもの。更には、その中でも特に伝えたいことを絞っていくと、確かに1枚のシートにまとめることが出来る。自分自身のプランニング・スタイルが形作られる基も、実はその頃からの作業に対する姿勢や癖が身に付いたからであろうと思っている。

情報の発信者は、どうしてもたくさんの文章を記述して、相手に読んでもらいたいと思うもの。しかし、受信者サイドでは、ポイントは何なのかをいち早く知りたいと思うもの。知らせたいと思えば、文字の情報だけでは「読む」ことを前提としなければ伝えることは出来ない。伝えるためには、相手に何かを気づいてもらう必要がある。気づくきっかけとして、ちょっとした動きがある。静寂の中で、何かが動くとハッとして気づくもの。それと同様に、平板な文字が並んだシートのどこかに、気になる図形や記号があると、全体のなかで気になることが多いのではないかと思う。
まさに、文字解釈をする「左脳」だけではなく、図形認識をする「右脳」の活用を促すことが必要である。

Management Partner Staff
清野裕司

投稿者:

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一刻一歩に最善を尽くそうと今もする。変わる鋭さと変わらぬ頑固さがある。

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