ビジネス徒然草-25

オフィスMAPS40年の軌跡は奇跡の時に思える:③半蔵門篇

個人の独立・創業から数えて15年。今のままで安住するか、更なる拡大・成長で、会社としての「生長」を図るか、答えは一つしか準備していなかった。新たな生長のステージに向かうことである。

取り組むべき先も増えてきた。特に私は会社としての成長の道を止めないために何をすべきかを考えると、プロジェクトを依頼してくる企業との日常的な繋がりをどの様につくるのかが大きな課題になってくる。つまり、モノを持たないコンテンツビジネスの営業活動を、自社で人材も抱えながら実行するのかどうかが問われるようになってきたのである。そこで出した結論は「ヤドカリ」ビジネスに徹することだった。

幸いにして、大手広告会社や財団法人・社団法人との関係密度が、研究会や委員会の内容を取りまとめる作業が評価されたこともあって、緊密になってきていた。それらの団体や企業の会員社は何十万社に上っている。そこで取り上げられるテーマ解決のメンバーに加えて貰えれば、思考プロセスのノウハウも数多く蓄積されると考えた。ただ、それだけに産業・業界分野は実に多岐にわたる。食品に関する自分の生活に直接近いところもあれば、その団体が発行している業界関連資料をいくら読んでも理解できない企業のものもあった。

そのような多岐にわたる業界や企業である。やはり、営業力は外部に宿を借りることにした。そうすると、時代環境もそうであっただろうが、次から次へと様々なテーマと取り組むことができた。年間に150を超えてプロジェクトに参加したこともある。仕事は確かに先述の団体や企業から回ってくる。したがって、依頼者は二人(オーダーをする団体・機関か課題を抱える企業)ということではあるが、今までに一度として、そのような重層構造だとは思ったことはない。依頼者は課題を抱えている企業やその担当者である。

かつて私は身近なアシスタントに、MAPSは「企業の上に起つ企業」になろうと思っている。企業経営を外部から見ながら、様々な修正点を具体例も示しながら語れるスタッフ集団になりたいと語ったことがある。今も、集団という言葉は消えて個人になってしまったが、その想いは変わっていない。

社会全体の時は、今とは比べのにならぬほどゆったりとしていたようのは思えるが、資料類のやり取りがネットを通じたものになってからは、驚くほどの速さで情報の共有が進んでいった。一方で、会社には実行した案件や、最終のアウトプットをプリント物としてストックし、いよいよ参画したプロジェクトが2,000を優に超え、オフィス内の蔵書も10,000冊を超えてきた。

株式会社マップスは、渋谷・中目黒から、明らかな飛翔を遂げたと思っている。

 

Management Partner Staff
    清野 裕司

投稿者:

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一刻一歩に最善を尽くそうと今もする。変わる鋭さと変わらぬ頑固さがある。

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