ビジネス徒然草-27

オフィスMAPS40年の軌跡は奇跡の時に思える。:⑤終章
「辞める」と「止める」。音は同じだが心は異なる。

今、ビジネスプロジェクトに参画した場合の殆どで、私が一番の年長者になる。人生100年時代とは言え、50代60代とは明らかに身体に残る疲労感の違いを実感する70代である。時の流れを止めることはできない。マーケティング・スタッフ業に「引退」はないと心してきた。プロジェクトの声がけがなくなれば、自ずと「引退」ではない「終幕」である。
会社勤めをしていた同世代の多くの友人は、ある年齢に達すると「定年」という制度をもって、その組織や機関を「辞める」ことになる。その集団から離れ、当然、それまでの職務からも離れるのだから、辞することがやめることになる。

そしてその後は、「第2の人生」と称して、自分の趣味を活かしたり、今まで出来なかったことに挑戦したりという、何となく幸せ的なシーンが描き出されることが多い。世の中の全員がそうだというわけでは勿論ないが、(私もそうだが)団塊世代の第2の人生を定式化して語っているケースが
多いように感じる。
してみると、私のような立場の者はどうなるのだろうか。

組織内の一員ではあるが、その組織は自分が代表者で、自分が創設した会社である。「辞める」というには当たらない。あえて言えば「止める」ということになる。まさにオフィス共々での終焉である。ではその後は、ということになる。

そもそも私は、社会人になった時から、少なくとも10年後には組織を離れて起業しようと考えていた。会社をつくろうと思っていたのは10歳の頃からだが、具体的に何をするということまでには、なかなか思いが巡っていかなかった。そこで自分に時限を示していた。組織にいるのは10年。11年目からは、その組織を「辞めて」次の人生デザインの道をつくろうと言い聞かせていた。

結果的には、延べ11年弱の組織人(サラリーマン)人生だった。そこから組織を離れての第2の人生。私は今第2の人生を歩んでいることになる。してみると、今の状況から離れていくことは、第3の人生を描くことになる。なかなか「辞める」ことにはならない。であれば「止める」か。

自分自身が「終生一マーケティング・スタッフ」と言っているのも、止めることは、すべてを止めることになってしまうからである。
今なお、なかなか「やめない」でいる。

Management Partner Staff
清野 裕司

投稿者:

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一刻一歩に最善を尽くそうと今もする。変わる鋭さと変わらぬ頑固さがある。

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