「ひと味」の違いが結果を左右する。まさに「決定力」の差。
ワールドカップやオリンピックなど、世界が注目するスポーツイベントでは、どうしても日本選手の活躍を期待してしまう。しかしわが国の団体競技でよく聞こえてくる言葉に「決定力不足」という声がある。
同様のことは、ビジネスの現場でも良くあることのような気がする。「考え方はうまく決まったのだが、最終的にお客様に納得を得られなかった。」「そこそこの評価はあるものの決定するまでには至らなかった。」といった声である。
当人は精一杯の努力をしたとの思いはあるのだろうが、結果が出ないというケースである。「ビジネスは結果が全て」とは言い切れないだろうが、それなりの成果が出ないのであれば、企画し実行したこと自体がビジネスとして成立しなくなってしまう。
例え事前の準備で、どれ程の時間的な頑張りを見せたとしても、その「時間」に対しては「ご苦労様でした」の声しか得られない。成果の出ていないものに対して「ありがとう」と握手を求められることはないであろう。決定力は、そのプロセスの評価ではなく、結果に対する評価である。としたならば、プロセス自体を組み替え、見直していくことが必要になる。何も、日々の仕事全てに結果を求めているわけではないが、しかし、営業であれば「成約」、企画のスタッフであれば「採用」、企業全体で見れば「(目標)達成」が決定すべきことである。その一つひとつに、どのように取り組むのかが問われる。決め手になる「ひと味」を生み出す力が求められる。
決めるべき場面を想定して、日々120%の力を出すことを実行しなければ、決定の場においては100の答えが出ないであろう。日々の他人が見ていないところでの鍛錬もあるかもしれない。自分自身の反省をベースにした作業プロセスの組み換えもあるであろう。通常ではない、ちょっと「異常」は動きも必要なものである。
スポーツでもビジネスでも、蓄えた
120%の力が噴出する「ひと味」の場面を大切にしたいものだ。
Management Partner Staff
清野裕司