旬感独白-56

マーケティング実践の姿勢に「メリハリ」は欠かせない

人の話を聞いて、内容自体よりもその語り口から深く印象に残ることがある。。語り口の妙であろうか。ただ、だらだらと繰り返されるような話ではなく、心に残るキーワードが幾つもちりばめられていると、その言葉を聴いただけで、改めてその折の状況が思い起こされるものである

よく言われることですが、プレゼンテーションの場において、聞いている側が何を聞いたかを記憶しているのは、全体記憶総量100の内の7%ほどでしかないとのこと(メラビアンの法則)。
それ以上に、話を聞いた時の状況については
38%。誰から聞いたかという提案者自身のことの記憶が55%だといわれている。

プレゼンターの人柄が問われる場面である。「あの人が言ったことだから信じられる」「あの人の話は昔から信じられない」といった声を聞くことがある。話の内容そのものよりも、その周辺の情報の方が鮮明な記憶として残るということで、人柄という面もあるだろうが、それ以上に話しっぷりである。歯切れ良い会話は、印象を強くし、記憶への刷り込みも、アクセント強く残るもの。

その原点は「メリハリ」のある語り。「メリハリ」は「減り張り」。一方的に自説を説き伏せるような発信だけでは、聞いている側が退(ひ)いてしまうであろう。かといって弱々しければ、聞いている側は不安を感じてしまうもの。まさにそのバランスを考えることである。押すだけではなく退く。退くだけではなく押す。

両方が100%満たす合意形成を目指そう – 対話力育成コーチ武のブログ会議の場で、一方的に自説をとうとうと語るスタッフがいる。参加者の合意を形成しながら前に進めていく場でありながら、なかなか妥協しない。意味ある反発であるならばよいのだが、感情的な反発である場合が多いようだ。これが厄介。たまには退いてみることも必要である。その方が共感者も増えることを忘れてはならない。

マーケティングにも「減り張り」は欠かせない。一時的に退いても、それは次の張り出しのための弾みをつける動作にも繋がっている。プランニングの妙がそこにあることも伝えておきたい。

Management Partner Staff
清野裕司

投稿者:

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一刻一歩に最善を尽くそうと今もする。変わる鋭さと変わらぬ頑固さがある。

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